副業をしている方の確定申告。ネットショップ、アフィリエイト、クラウドソーシングなど。

「副業をしたい」「副業をしている」という方からの相談がけっこう多いので、よく聞かれる内容をご紹介していきます。

副業については僕も独立前はぼちぼちやっていました。アフィリエイトのセルフバックなんかは、時間をかけずに月に数万円の収入が得られるので、副業の第一歩としてはやりやすいんじゃないでしょうか。

副業の種類

  • バイト
  • 株式投資
  • FX、先物投資
  • 不動産投資
  • 不動産賃貸
  • アフィリエイト
  • ネットショップ
  • アンケートモニター
  • 治験
  • 覆面調査
  • クラウドソーシング
  • 講師、インストラクター

色々ありますよね。

バイトと書いていますが、本業の会社以外から「給料」をもらっている人という意味でバイトと書いています。その方たちについては、副業の方の給料が年間20万円を超えるようなら確定申告が必要です。

株式投資やFX、不動産賃貸など、がっつり系の副業は特殊なのでまた別の機会に書くとして、今回はネットショップやアフィリエイト、クラウドソーシングなどでお小遣い稼ぎをしている人の確定申告について書いていきます。

年間20万円以上の利益が出ていたら確定申告が必要

「20万円以上」というキーワードを言うと、収入が20万円、売上が20万円と思われる方が多いのですが、所得が年間20万円を超えた場合です。つまり利益が20万円を超えた場合です。

利益は売上から経費を差し引いたものです。売上は収入なのですぐに計算できますが、問題は経費ですよね。

経費に入れられるものは?

副業と言っても色々な種類があるので「これとこれとこれです」と言うのは難しいのですが、その収入を得るために必要な支払いを経費と考えてください。

例えばアクセサリーを作ってネットで販売している人の場合

  • 材料代
  • アクセサリー作りに使う工具代
  • 制作用の机や椅子、備品など
  • 広告費
  • 出展料
  • 販売手数料
  • 発送費
  • 参考書籍代
  • パソコン代
  • ネット回線使用料
  • 電話代
  • 電気代
  • 家賃

やっている業種によって経費になるものは様々

経費になるものは業種によって異なります。ブログを書いてアフィリエイト収入がある人なんかは、人と会うことで情報収集したりあるでしょうから、そういった方々との飲食代なども経費と考えられます。

私生活でも使うものは一部分を経費にする

ネットの回線使用料、電話代、電気代、家賃のように副業にも使うけど私生活でも使うようなものは、按分が必要です。按分とは、支払った金額のうち、副業部分が何%を占めるのか自分で判断して、その部分だけを経費として入れるということです。

生活費と副業の按分について

「何%が副業として使っているのか」これは本人にしか分かりません。回線使用料の例では、アクセス記録などを細かく調べていけば「何となくこれくらいかな」と推測できるかもしれませんが、そこまでやっている人はいません。「99%副業として使っています」と言われれば疑ってしまいますが、「80%です」と言われれば、私生活であまりネットを使わない人ならそうでしょうし、それ以上追及する気はおきません。

逆に家賃など、ある程度はっきりと分けられるものもあります。家の一部分を仕事場として使っていれば、家賃のうちその仕事場として使っている部分を経費と考えます。50㎡のマンションの一部屋(10㎡)を仕事場として使っていれば、10㎡÷50㎡=20%が経費となります。

この場合、年間の支払額を集計して、家賃10万円×12カ月×20%=24万円が経費となります。

経費に入れられるものを全部入れて、売上から経費を差し引いて年間20万円を超えるかどうか

経費に入れられるものを全部集計して(私生活でも使うものは按分して)、売上からその経費を差し引いた利益が年間20万円を超えるなるなら確定申告が必要です。確定申告のやり方は税務署などでも無料で相談できますし、税理士に相談頂ければアドバイスできます。

領収書やクレジットカードの利用明細を保管して集計しておいてください

年間の利益が20万円を超えるかどうか年末にならないと分からないという方や経費の集計方法が分からないという方は、とりあえず領収書やレシート、クレジットカードの利用明細など、証拠書類を保管して集計しておいてください。

集計方法は、同じようなレシートごとや、支払の内容ごとにまとめておけばOKです。

証拠書類を捨ててしまったら計算することもできませんし、経費に入れることも難しくなるのでご注意を。

確定申告をしなかったらどうなるの?

年間20万円以上の利益が出ているのに確定申告をしなかったらどうなるのか、これも質問が多いのですが、税務調査に入られた場合に、後から追加で税金を払わないといけなくなる可能性があります。

後から税金を払わないといけなくなった場合、過去数年分まとめて納税しないといけなくなりますし、延滞税という利息のようなものも発生します。また、国保の場合、国民健康保険料も過去数年分を追加で支払わないといけなくなるなど、けっこう大きな金額を一度に支払うことになります。

お小遣い稼ぎではなく、安定してある程度の利益が出ている方は青色申告で節税しましょう

お小遣い稼ぎ程度であれば、もし税務調査が入っても追加の税金は大した金額にはならないかもしれませんが、安定してある程度の利益が出ているのに確定申告をしていなかったら、深刻な金額になる恐れもあります。

「事業としてきちんとやってます。売上も経費もちゃんと計算しています。」という意思表示として青色申告の制度を利用すれば、色々な特典もありますし、そんなに難しいことでもないので一度ご相談ください。