記事の内容より入歯回収ボックスに興味をもった妻。税務調査について。

misato
何ねあの記事は?もうちょっとかわいく書かんばいかんやろ!
teruyuki
すいません。。。もう書きません。
misato
あんたの記事はともかく、あの画像面白かね!入歯回収ボックスって!でも回収してどげんするとかね?
teruyuki
入歯に入っている金属が売れるからじゃないですか?「アフリカの貧しい子供たちのために」と書いてありましたし。
misato
入歯が金になるとね?
teruyuki
歯医者さんの税務調査なんかでは歯のかぶせものに使われている金属の売却収入は必ずチェックされる項目ですし。
misato
あっそ。あたしゃ寝るばい。

今回は税務調査について書いていきます。

税務調査って何?

個人でも法人でも税務署に提出する確定申告書をもとに、ときにはランダムに、ときには狙いを定めて税務署から調査官が実態を調査しに来ます。
経営者との会話や書類から実態を調査し、申告書の内容と違えば、修正申告といって確定申告の訂正と追徴税額の支払いを求められます。

調査の流れってどんな感じ?

規模にもよりますが、だいたい3日程度かけて会社の書類を調べられます。

初日の午前中

経営者、経理担当者、調査官、税理士が集まって話をします。話といっても最初は世間話から。
「暑くなってきましたねー」とか「最近体の調子が悪くてー」とか、結構長々とこういう話が続きます。
経営者に余計な緊張感を与えないという配慮もあるのでしょうが、話しやすい雰囲気を作る目的です。

調査官は確定申告書の情報はもっていますが、たった3日で会社の実態を把握する必要があるため、会話の中から問題がありそうなところを見つけようとします。もちろん確定申告書や事前情報をもとに目を付けるポイントを絞っていますが。
よく経営者どうしの会話で「交際費ば結構使っとったもんねー」とか話を聞きますが、もっと大きな取引の流れから調査は行われます。

歯医者さんの金属の売却収入は定番の調査ポイントですが、例えば小売業の場合は、商品がどういうルートで仕入られ、その際どういう書類が作成され、どういう流れで商品が保管され、どういう流れで販売されるのか。仕入価格はどのように決まるのか、販売価格はどのように決まるのか、その金額は適正なのか、注文のタイミング、納品のタイミング、その際に作成される書類、どの担当者がそれに関わっているのか、決定権は誰がもっているのか、など、こと細かく聞かれます。

それ以外にも、社長の経歴、事業を興すまでの経緯、社長の懐具合なども聞かれます。

そういった会話を通じて目を付けるポイント、確認すべき書類を絞ってその後の調査が進められます。

初日の午後~3日目の午前中

事前の情報と初日の午前中の会話の内容をもとに、書類の確認が行われていきます。

基本的に総勘定元帳という会計データを印刷したものを調査官がパラパラめくりながら、疑問点があれば、原始書類と言われる会社の内部資料を見せてくださいと言われます。そこでいくつか質問され、経営者や経理担当者、税理士などがそれに対応します。調査官の疑問点が解決しなかったり、問題点があれば書類のコピーを求められます。

3日目の午後

それまでの調査をもとに、問題点の指摘があります。

明らかな問題点があれば「社長も理解されていると思いますが、xxxとxxxについては問題があります。これから税務署に帰って詳しく見させてもらいます。」みたいな話をされて帰ります。
税務署は税務署側で正しい税額はいくらになるかという計算をして、その間に経営者は税理士と相談しながらその後の対応を検討します。税務署側の認識が間違っているということも普通にあるので、対抗すべきところは対抗します。

問題点が無さそうであれば「おおむね問題はなさそうですが、xxxとxxxについてはもう少し見させてもらいたいと思います。確認できなかったxxxの書類と内容が不明だったxxxの書類が見つかったら税理士さんを通じて税務署に送ってください。」みたいな話をされて帰ります。そして後日、「問題ありませんでした。ご協力ありがとうございました。」というような連絡があります。

必要以上に警戒する必要はありませんが書類はきちんと準備しておきましょう

調査はランダムでも来ますし、正しく申告していれば追加で税金をもっていかれることはありません。認識の違いで余計な税金をもっていかれそうになれば、きちんと対抗すればいいだけのことです。

ただし、書類は日ごろからきちんと整えておきましょう。

書類がきちんと整っていないと調査が長引いたり、余計な誤解を招いたり、良いことはありません。我々税理士も、基本的に書類をもとに対抗します。
逆にきちんと書類が整っていれば、調査が早く終わることもあります。

領収書をきれいに並べて貼ったりとか余計な手間をかけず、ポイントを押さえた仕組みを作ってしまえば後が楽なので、経理について不安があればご相談ください。