会計ソフト導入するときは使わない科目を削除して見やすく効率化

昨晩は有明コンサルティングの馬庭社長をはじめとして、そうそうたるメンバーに結婚のお祝いをして頂きました。私は初参加の際、相当緊張していたのですが、妻は物怖じすることなく皆様と打ち解けて、楽しい時間を過ごしていたようです。


新規の顧問先の会計処理を始めるときは、まずは科目の整理をします。

せっかく会計データを作成するなら、税務申告のためだけでなく、経営にも生かせるデータを作るべきです。

例えば、同じ「佐川急便への10,000円の支払」でも、それが商品を仕入れるための費用であれば、売上原価に含めますし、逆に納品の際の送料であれば、販売管理費の荷造運賃として処理をします。
さらに、納品の際の送料が頻繁に発生する業種であれば、その他の送料(例えば税理士事務所に書類を送る際の送料など)とは分けておいた方が、経費分析をする際に正確な数字を把握することができます。勘定科目で「荷造運賃」と「通信費」で分けたり、補助科目で「納品送料」と「その他」で分けたり、「佐川急便」「郵便局」「ヤマト運輸」「Fedex」というように、支払先で分けるのも一つの方法です。
勘定科目はある程度自由に決めてOKなので、自社の経営分析に生かせるような科目設定をしましょう。

今回はその第一歩として「使わない科目を削除する」について書いていきます。弥生会計を例に書いていきますが、クラウド会計についても同じ考え方です。

初期状態

新規にデータを作成する場合、初期状態での勘定科目はこんな感じになっています。
多すぎ…  通知預金とか別段預金とか使う人はまずいないですよね。

使わない科目を削除すると素早く入力できる

 弥生会計もクラウド会計も、勘定科目をローマ字で入力して、候補として出てきた勘定科目を選択します。
この「候補として出てくる勘定科目」を減らせば、入力の手間が減ります。例えば、現金で82円切手を購入して、現金出納帳で通信費として入力する場合、こういう仕訳がになるのですが

入力の際は、勘定科目に「tsuushin」と入力します。

実際は「tsuushin」のうち「tsuus」まで入力すれば、勘定科目の候補が通信費のひとつに絞られるので、そこでEnterを押して決定します。

「t」だけ入力すると

 

「ts」まで入力すると

「通知預金」がなければ通信費の一択なのでEnterでOKです。

「通知預金」という使わない勘定科目を予め削除しておけば、「tsuus」と5文字も入力せず、「ts」の2文字を入力するだけで終わりです。

支払手数料がさらに面倒で、初期状態のままだと「shiharai」まで入力しても、支払手形、支払手数料、支払報酬料、支払利息と4つも出てきてしまいます。

「shi」だけだとこんなにたくさん。

施設利用権とか、新株式申込証拠金とかまず使わないので削除。
仕掛品など業種によって使わなければ削除。仕入も使わない業種は使わないので削除。

という具合に候補として表示される勘定科目を減らしていきます。

資本金や敷金など数年に一度使うものは、削除することはできないので、検索の際に出てこないようにしておくといいでしょう。

勘定科目の削除方法

設定→科目設定

不要な勘定科目で右クリック→科目の削除
or
不要な勘定科目にカーソルを当ててF9

入力の際に候補に表示させないようにする方法

「サーチキー英字」をもとに候補として表示されますので、ほとんど使わないものは消してしまいましょう。

こんな感じで使わない科目を削除、たまにしか使わない科目を候補に表示されないように整理すると、先程の支払手数料の入力は、「shi」と入力するだけで3つに絞られます。あとは上下で選択してEnter。

だいぶスッキリしました。

導入時に頑張れば後が楽

冒頭で少し触れた「会計データを作成する目的」ですが、せっかく作成するのであれば、適正な税務申告をするためだけでなく、経営に生かすという目的も持って頂きたいと思います。

一方で、社長自身が経理をしているのであれば「社長の時間単価×作業時間」、経理担当者がいるのであれば「経理担当者の時間単価×作業時間」がコストとして発生します。

導入時に「×作業時間」の部分を減らすことができれば、コスト削減を図ることができます。

バックヤードの作業時間を減らして、効率の良い経営をして頂けるようお手伝い致します。