FL値とは
売上高に占める材料費(FOOD)と人件費(LABOR)の割合をFL値といいます。
計算式で表すと、次のようになります。
FL値の目安
FL値の適正な水準は55%~60%と言われています。65%を超えていると危険な水準です。
FL値はお店の種類によって、FとLの割合は異なります。
例えば新鮮な魚を売りにした居酒屋であれば、材料費の割合が高くなりますし、サービス重視の料亭であればLの割合が高くなります。
ただ、どのような業態にせよ、売上から材料費と人件費を差し引いた金額から家賃などの固定費を支払う必要があるため、FL値が高くなってしまうと”頑張っても手元にお金が残らない”という状況になります。
FL値の計算方法
経営者は忙しいので、なかなか自店の数字を把握するのは難しいと思いますが、手元に決算書を用意してもらえれば簡単にFL値の計算ができます。
黄:材料費
青:人件費
この場合
- 売上:20,000,000円
- 材料費:8,900,000円
- 人件費:2,400,000円+30,000円=2,430,000円
この水準であれば良い数字ですね。家賃を考えるともう少し売上を伸ばす必要がありますが、材料費と人件費は適正な水準といえます。
ちなみにFL値の構成要素は
- 原価率=8,900,000÷20,000,000=44.50%
- 人件費率=12.15%
FL値が高い場合
材料と人員について一度考えてみましょう。
原価率が思っていたよりも高いのであれば、ロスが大きいのかもしれません。仕入のタイミングや効率良く材料を使えるようメニューの見直しなどの対策をとってみましょう。
人件費率が思っていたよりも高いのであれば、スタッフの配置やシフトの見直しなどの対策をとってみましょう。
ときには経営を見直す時間を
色々な経営者を見てきて、数字に関する質問をしてパッと答えが返ってくる経営者は儲かっている場合が多いです。
自分で確定申告をされている飲食店経営者も多いと思います。「税理士を顧問につけるほどではない」という方も、相談だけという関わり方もありますので、ぜひご相談ください。